こんにちは!
東京都新宿区にある株式会社ecloreにて、事業部長をやっております望月と申します。
これまで、数々の試乗レポートや紹介記事を通して、BYDのEVがいかに優れているかをお伝えしてきました。
しかし「結局他社の車と比べてどうなの?」という点こそ、ユーザーのみなさまの気になるところですよね。
そこで今回は、BYDのEVと他社の車との性能差について、徹底比較していきたいと思います!
どこのメーカーのEVを買おうか迷っているのであれば、ぜひ参考にしてください!
目次
BYDのEVのラインナップ
他社の車との比較に移る前に、『DOLPHIN』と『ATTO3』、そして今春発売予定の『SEAL』の情報を整理しておきましょう。
なお、SEALの諸元については、今後日本で発売される際の値とは異なる可能性があるため、ご注意ください。
【BYDのEV3車種の基本情報】
| DOLPHIN ※1 | ATTO3 | SEAL ※2 |
タイプ | コンパクトカー | SUV | セダン |
乗車定員(名) | 5 | 5 | 5 |
航続距離(km) | 400/476 | 470 | 555 |
電池容量(kWh) | 44.9/58.56 | 58.56 | 82.56 |
最高出力(kW) | 70/150 | 150 | 230/390 |
車両価格(円) | 363万/407万 | 440万 | 380万/600万 |
CEV補助金込みでの価格(円) | 298万/342万 | 355万 | - |
※1:DOLPHINにはスタンダードモデル(左の数字)とロングレンジモデル(右の数字)の2種類が存在する
※2:SEALにはFRモデル(左の数字)と4WDモデル(右の数字)の2種類が存在する
一番お求めやすいのがDOLPHINで、スタンダードモデルはCEV補助金込みで298万円と、EVとしては破格の安さです。
航続距離は400kmと十分に確保できているので、普段使いで困る心配もありません。
価格帯としては中間にあるATTO3は、SUVゆえの汎用性の高さが売りの一台です。
オンロード・オフロード問わず走行できるので、日常生活だけではなく、アウトドアレジャーでも問題なく使用できます。
他社ならオプションで追加するような機能も標準装備されているうえに、車内も広々としているので、実用性の高さはピカイチですね!
走行性能を優先するなら、今春発売予定のSEALがうってつけでしょう。
航続距離が555kmで、モーターの最大出力は390kWと、DOLPHINとATTO3の値を大きく上回っています。
この個性あふれるラインナップが、BYDの強みというわけです!
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BYDのEVとガソリン車との比較
さて、ここからはいよいよ他メーカー車との性能比較です。
最初に比較するのは、日本ではまだ主流のガソリン車です。
各車種、同程度のサイズのガソリン車を対象に、航続距離やコストパフォーマンス、各種装備などを比較していきます。
なお、今回もBYD横浜中央店の岡田さんに、要点を補足していただいております!
DOLPHIN
まずは、DOLPHINからです。
同サイズの国産ガソリン車と比較したところ、航続距離やコストパフォーマンスの面では、以下のような結果となりました。
【DOLPHINとガソリン車の比較表】
比較項目 | DOLPHIN スタンダードモデル | DOLPHIN ロングレンジモデル | T社の同サイズのガソリン車 |
電池容量(kWh)/ガソリン容量(L) | 44.9 | 58.56 | 50 |
航続距離(km) | 400 | 476 | 860 |
交流電力量消費率(Wh/km) | 129 | 138 | - |
燃料消費率(km/L) | - | - | 17.2 |
フル充電/燃料満タンにかかる金額(円) | 1,392 ※1 | 1,815 ※1 | 8,500 ※2 |
1万km走行した際にかかる電気代/ガソリン代(円) | 39,990 | 42,780 | 98,840 |
車両価格(円) | CEV補助金込みで298万 | CEV補助金込みで342万 | 264万 |
※1:一般家庭の電気代を31円/kWhとして計算
※2:ガソリン価格を170円/L(ガソリン税53.8円/L・消費税10%込み)として計算
これはどの電気自動車にも言えることですが、単純な航続距離だけを見ると、ガソリン車のほうが優れているように思えます。
しかし、ここで注目してほしいのが、1万km走行した際にかかるコストの部分です。
DOLPHINでは、両モデルとも4万円前後で電気代が収まっているのに対して、ガソリン車のほうは燃費差に加え税金が高いこともあり、その倍以上の燃料代がかかっています!
岡田さん:
ほかにも、EVは自動車重量税が新車登録時と初回車検時は免除されたり、定期的なオイル交換が発生しなかったりと、継続的に発生する費用が少ないという利点があります。
なので、長期的な維持コストに関しては、EVが有利であることは間違いありません。
装備面の違い
搭載される装備面の違いも見逃せません。
DOLPHINには、レーンキープアシストのような一般的な安全装備のほかに、子どもの置き去り検知や、ペダルを踏み間違えた際の加速抑制機能も搭載されています。
対して、ガソリン車には、一般的な安全装備は搭載されているものの、上記のような機能や装備は備えられていません。
また、細かなところでは、ガソリン車だとオプションの空気清浄機能やシートバックポケットなどが、DOLPHINでは標準装備なのもうれしいポイントです。
車両価格はガソリン車のほうが安価ですが、長く乗りつづけた際のコストの差や、こうした装備面の差を考えると、総合的にはDOLPHINがお買い得かな、と個人的には感じました!
ATTO3
ATTO3については、同じSUVタイプのガソリン車と各種項目を比較しました!
【ATTO3とガソリン車の比較表】
比較項目 | ATTO3 | M社の同サイズのガソリン車 |
電池容量(kWh)/ガソリン容量(L) | 58.56 | 56 |
航続距離(km) | 470 | 773 |
交流電力量消費率(Wh/km) | 139 | - |
燃料消費率(km/L) | - | 13.8 |
フル充電/燃料満タンにかかる金額(円) | 1,815 | 9,520 |
1万km走行した際にかかる電気代/ガソリン代(円) | 43,090 | 123,190 |
車両価格(円) | CEV補助金込みで355万 | 358万 |
航続距離と電費/燃費の面に関しては、DOLPHINと同様の結果になっていますね。
ただし、1万km走行した際の電気代/ガソリン代の差は3倍近くあり、先のケースよりも大きな差が生まれています。
SUVは車重が重くなるため、ガソリン車の場合はどうしても燃料消費率が悪くなり、結果燃料費が増してしまうのです。
一方で、EVはガソリン車よりもパワーが出やすいので、車重が増えてもその影響を受けにくく、電気代もほとんど変わりません。
車両価格もわずかながらATTO3のほうが安いので、コスト面ではATTO3の勝利と言ってもよいのではないでしょうか!
岡田さん:
航続距離は、ガソリン車には及ばないにしても、街乗りならまず問題にならないと考えています。
遠出の際も、高速道路や各地の商業施設にある充電スポットをご利用いただけますし、そもそも470kmも走行できるわけですから、ご心配はいりません。
装備面の違い
装備面の違いでまず目についたのが、サンルーフです。
ガソリン車のほうはサンルーフがオプションなのに対して、ATTO3は標準で装備されているので、「お得感が違うなあ」と感じました!
音声操作の有無も注目したい部分です。
BYDのEVでは、「ハイ、BYD」と声をかけると音声操作が開始され、エアコンの調整や窓の開閉などを、声掛けだけで操作することができます。
こうした装備も込々で、維持費も価格も安いとなると、やはりATTO3のほうが魅力的に思えますね!
SEAL
SEALの比較対象としては、4ドアセダンのガソリン車のなかでも、エンジンの性能に優れる車種を選びました。
【SEALとガソリン車の比較表】
比較項目 | SEAL | SEAL AWDモデル | N社の同サイズのガソリン車 |
電池容量(kWh)/ガソリン容量(L) | 82.56 | 82.56 | 80 |
航続距離(km) | 640 | 575 | 800 |
交流電力量消費率(Wh/km) | 148 | 165 | - |
燃料消費率(km/L) | - | - | 10 |
フル充電/燃料満タンにかかる金額(円) | 2,559 | 2,559 | 13,600 |
1万km走行した際にかかる電気代/ガソリン代(円) | 45,880 | 51,150 | 170,000 |
車両価格(円) | 528万 | 605万 | 590万 |
1万km走行した際の電気代/ガソリン代の差は、これまでの2車種同様、非常に大きく開いていますね。
特に通常モデルでその差が顕著に出ていることがわかります。
SEALは両モデルに同じバッテリーが搭載されている関係上、重量の軽い通常モデルのほうが、走行距離も電力消費の効率も優れているのです。
その結果が、1万km走行した際の電気代にも表れているわけですね。
もちろんAWDモデルも、ガソリン車と比較すれば大幅に走行コストが低いことには変わりません。
「セダンが好きだけど、ガソリン代を考えると手が出せない……」とお悩みの方は、ぜひSEALを検討してみてください!
走行性能の違い
SEALがコスト面で優れていることはわかりましたが、ハイエンドモデルである以上、やはり大事なのは走行距離ですよね。
走行性能に優れるSEALは、ガソリン車とどのような違いを見せてくれるのでしょうか?
以下に、走行性能に関するパラメータの比較結果をまとめました。
【SEALとガソリン車の走行性能に関する比較表】
比較項目 | SEAL | SEAL AWDモデル | N社の同サイズのガソリン車 |
最高出力(kW) | 230 | フロント:160 リア:230 | 298 |
最大トルク(N.m) | 360 | フロント:310 リア:360 | 475 |
0km/hから100km/hに加速するまでのタイム(秒) | 5.9 | 3.8 | 4.8 |
まず目につくのが、AWDモデルの圧倒的な出力!
リアモーターだけでも230kWあり十分に思えますが、そこへフロントモーターの出力もあわさり、非常にパワフルな仕上がりを見せています。
加速タイムも3.8秒と凄まじく、これは、欧州メーカーの2,000万円以上する高級スポーツカーに匹敵するレベルです。
「値段が値段なのだから性能も高くて当然」と思われるかもしれませんが、ここで思い出したいのがCEV補助金の存在。
CEV補助金込みならなんと587万円で購入できるので、費用面でもアドバンテージがあるわけです。
車両価格を考慮するなら、通常モデルも負けてはいません。
単純なスペック勝負では一歩及ばないかもしれませんが、CEV補助金込みで483万であることを加味すると、十分な性能を有しているといえます。
コストパフォーマンスを優先したいなら、通常モデルがうってつけですね。
岡田さん:
もちろん、SEALは走行性能だけが優れているのではありません。
内装も非常に上質な作りで、各種装備も潤沢に搭載しているので、走行性能以外の面でも価格以上の価値を提供しています。
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BYDのEVと他社EVとの比較
ガソリン車との違いがよくわかったところで、次はEV同士での比較となります!
EVとしての利点は同じ以上、バッテリーやモーターなどの性能面での差や、価格の違いが気になるところです。
DOLPHIN
DOLPHINの比較対象は、サイズと価格帯がほぼ同じ国産のEVです。
まずは、バッテリーやモーター関連の性能を比べてみましょう!
【DOLPHINと他社EVの比較表】
比較項目 | DOLPHIN スタンダードモデル | DOLPHIN ロングレンジモデル | N社の同サイズのEV |
電池容量(kWh) | 44.9 | 58.56 | 40 |
航続距離(km) | 400 | 476 | 400 |
最高出力(kW) | 70 | 150 | 110 |
交流電力量消費率(Wh/km) | 129 | 138 | 155 |
急速充電の受け入れ性能(kW) | 65 | 85 | 50 |
耐用年数 | 8年/15万km | 8年/15万km | 8年/16万km |
車両価格(円) | CEV補助金込みで298万 | CEV補助金込みで342万 | CEV補助金込みで330万 |
航続距離と電池容量は、DOLPHINの両モデルともに、国産EVの性能と同等かそれ以上の値となっています。
にもかかわらず、スタンダードモデルは車両価格が国産EVより30万円ほど安く、ここでもDOLPHINのコストパフォーマンスの高さが光る結果となりました!
ロングレンジモデルの価格も国産EVとほとんど変わらないので、性能の差を考えると、ロングレンジモデルのほうが、国産EVよりお買い得と言えるのではないでしょうか。
なお、この国産EVには電池容量が60kWhの上位モデルが存在しますが、そちらは航続距離が550kmもあります。
しかし、車両価格もそれ相応に高くなってしまうので、やはりコストパフォーマンスの面ではDOLPHINに及びません。
装備面の違い
クルーズコントロール機能やレーンキープ機能は、DOLPHINのどちらのモデルも標準装備ですが、国産EVのほうは、今回比較しているモデルではオプションとなっています。
また、DOLPHINに搭載されている、子どもの置き去りを検知するシステムについては、国産EVだとオプションにも存在していません。
国産EVは充電ケーブルがオプションとなっているのも、個人的には「うーん」なポイントです。
もちろん、DOLPHINには標準で充電ケーブルがついてきます!
こうした装備面の細かな違いも考慮すると、やはり買うならDOLPHINだなあという結論に至りますね。
ATTO3
ATTO3については、海外メーカーのe-SUVと比較します。
【ATTO3と他社EVの比較表】
比較項目 | ATTO3 | H社の同サイズのEV |
電池容量(kWh) | 58.56 | 48.6 |
航続距離(km) | 470 | 456 |
最高出力(kW) | 150 | 99 |
交流電力量消費率(Wh/km) | 139 | 121 |
急速充電の受け入れ性能(kW) | 85 | 62 |
耐用年数 | 8年/15万km | 8年/16万km |
車両価格(円) | CEV補助金込みで355万 | CEV補助金込みで334万 |
お求めやすさでは比較対象のEVのほうがやや有利ですが、性能面はATTO3が耐用年数以外すべて上ですね。
特に出力にはかなり差があり、パワーの面ではATTO3が断然優位と言ってよいでしょう。
比較対象のEVには、さらに上位のモデルが3つ存在しており、そちらであればATTO3よりも基本性能が勝っているものもあります。
しかし、当然車両価格も上がるので、今回比較しているモデルのもつお求めやすさは、損なわれることになるでしょう。
望月:
こうして他社のEVと比較してみると、ワンモデルのみ展開しているATTO3の強みが際立ちますね。
岡田さん:
そうですね、やはり悩まずに選ぶことができるのは、他社とは異なる点だと思います。
オプションで装備を足さなくてはならない、ということもないので、追加費用が発生せず、支払う費用がわかりやすいのも、BYDならではの利点です。
装備面の違い
比較対象の海外EVもかなり新しい車種ということで、各種機能や装備が充実しているのは事実です。
ただし、細かいところを見ていくと、ATTO3との違いが明らかになってきます。
たとえば、比較対象のEVでは、助手席側のパワーシートが上位モデルにしか搭載されていませんが、ATTO3では同じ機能が標準装備となっています。
おなじみのサンルーフも、比較対象のモデルには備えられていません。
直接性能に影響する部分ではありませんが、長く乗ることを考えれば、快適装備が追加費用なしでついてくるのは魅力的ですね!
SEAL
最後のSEALは、海外EVメーカーT社製の4ドアセダンと比較していきましょう。
【SEALと他社EVの比較表】
比較項目 | SEAL | SEAL AWDモデル | T社の同サイズのEV (RWD) |
電池容量(kWh) | 82.56 | 82.56 | 54 |
航続距離(km) | 640 | 575 | 573 |
最高出力(kW) | 230 | フロント:160 リア:230 | 208 |
交流電力量消費率(Wh/km) | 148 | 165 | 123 |
急速充電の受け入れ性能(kW) | 105 | 105 | 170 |
耐用年数 | 8年/15万km | 8年/15万km | 8年/16万km |
車両価格(円) | CEV補助金込みで483万 | CEV補助金込みで570万 | CEV補助金込みで466万 |
今回は比較対象の車種がRWDということもあり、AWDモデルに関してはほとんどの項目で数値を上回っています。
では、RWDモデルはそこまで変わらないのかというと、そんなことはありません!
同じRWDでも、電池容量や航続距離の数値はSEALが凌いでおり、明確な差が感じられます。
最高出力も高く、シンプルなEVとしての性能はSEALに軍配が上がっているといって差し支えないでしょう。
急速充電の受け入れ性能は比較対象のEVが勝っていますが、現状は100kWもあれば十分なケースがほとんどなので、それほど気になりません。
値段に関しては、比較対象のEVが僅かですが安く、この点は性能とトレードオフの関係にあるように思えます。
しかし、実はこのSEAL、両モデルともに先着1,000台までなら特別価格にて購入できるのです!
通常モデルが495万円、AWDモデルが572万円で購入可能で、しかもここへCEV補助金も適用できるとのこと。
つまり、通常モデルは最終的に450万円で手に入れられるわけですね。
こうなると、コストパフォーマンスにおいてもSEALを選ばない理由がないように感じられます。
繰り返しにはなりますが、特別価格での提供は先着1,000台までなので、気になる方はお早めに近くのBYDディーラーへお問い合わせを!
走行性能の違い
走行性能の違いも深掘りしてみると、SEALのEVとしての完成度の高さが、さらに際立つ結果となりました!
【SEALと比較対象のEVの走行性能に関する比較表】
比較項目 | SEAL | SEAL AWDモデル | T社の同サイズのEV |
最高出力(kW) | 230 | フロント:160 リア:230 | 208 |
最大トルク(N.m) | 360 | フロント:310 リア:360 | 350 |
0km/hから100km/hに加速するまでのタイム(秒) | 5.9 | 3.8 | 6.1 |
両モデルともに、すべての項目で比較対象のEVを凌駕しています。
とりわけ、価格帯も変わらず同じRWDである通常モデルが、性能面でここまでの違いを見せているのは、企業努力の賜物だといえますね。
なお比較対象のEVには、AWDでより高性能な上位モデルが存在していますが、そちらの走行性能もSEALのAWDモデルには届いておりません。
「走行性能は妥協したくない」という考えのもとEVをお探しなら、コストパフォーマンスにも優れるSEALがピッタリではないでしょうか!
BYDのEVの強みとは?
なぜBYDのEVは、他社の車と比較してこれほどまでに優れているのでしょうか?
その主な3つの要因を、以下に整理しました。
コストパフォーマンスの高さ
コストパフォーマンスの高さは、BYDのEVすべてに共通したセールスポイントです。
ただ価格が安いのではなく、航続距離の長さやデザイン性の高さがともなっているのが、ほかのメーカーには真似できない部分だと言えます。
BYDのEVが、ここまでのコストパフォーマンスを発揮できることには、2つの理由があります。
一つは、内製率の高さです。
BYDのEVは、その90%以上のパーツがBYDで内製されているので、余計な外注費用が発生していないのです。
もう一つの理由には、バッテリーに使用されている素材が関係しています。
BYDのブレードバッテリーには、従来のバッテリーでは欠かせなかった、コバルトやニッケルなどの希少金属が使用されていません。
そのため、バッテリーの製造コストが抑えられ、結果として車両も安価で提供できているというわけです。
EV専用のプラットフォーム
BYDのEVに共通して採用されている専用プラットフォーム『e-Platform3.0』の存在も、非常に重要です。
e-Platform3.0には、EVの制御に必要な各種システムや、心臓とも言えるモーターが効率よく集積されています。
機器をつなぐ配線の数が最小限で済むだけではなく、省スペース化も実現できるので、重量とコストの削減、そして室内空間の確保まで図れるという、大変な優れものです!
また、モーター回りの機器が集約されているということは、エネルギーの伝達ロス削減にもつながるので、性能の向上にも貢献できているわけですね。
岡田さん:
先に出てきたブレードバッテリーは、バッテリーパックとともに床面に敷き詰められ、プラットフォームの一部として組み込まれています。
これにより、重心の位置が低くなり、走行時の安定感が増すだけではなく、ボディ剛性の高さや安全性の確保も実現しているのです。
また、e-Platform3.0によって室内空間を広くとれるようになったことは、自由度の高いデザインの実現にも大きく寄与しています。
SEALから新たに採用されたCTB
SEALからは、新しいバッテリー関連技術であるCTB(Cell to Body)も採用されています。
これまでのプラットフォームでは、車のボディの下にブレードバッテリーが敷き詰められていました。
しかしCTBでは、バッテリーそのものが車体構造に組み込まれ、フロアと一体になっているそうなのです!
これにより、車体剛性や衝突安全性がさらに向上したほか、車内もより広くなったとのこと。
こういった、現状に満足せず常に進歩しようとするBYDの姿勢が、数々の名車を生み出してきた秘訣なのかもしれませんね。
標準で搭載される各種装備の数々
BYDを語るうえで外せないのは、やはり標準で搭載される装備の豊富さです。
BYDのEVには、オプション装備がほとんどありません。
装備はあらかた素の状態でついてくるので、購入する際にあれやこれやと頭を悩ませる必要がないんです。
安全運転に欠かせない装備はもちろん、おしゃれなホイールや空気清浄機能など、あるとうれしい装備・機能が多数搭載されています!
望月:
個人的に一番衝撃だったのが、ATTO3のサンルーフと合皮シートですね……。
普通だったら絶対オプションだと思うんですけど、ATTO3なら標準でついてくるんですから、驚きです。
岡田さん:
たしかに、標準装備がここまで豪華なのは、BYD以外ではあまり見られない光景ですね。
実用性が高く、日々のドライブに彩りも添えてくれるEVを、お求めやすく提供するというBYDの方針が、もっとも強く表れている部分だと言えます。
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高い評価を獲得している安全性能
ここまでは装備・機能面や性能面にフォーカスしてきましたが、BYDのEVは安全性能も非常に高いことで知られています。
今回紹介した3車種すべてに、死角をカバーするブラインドスポットインフォメーションや、衝突を未然に回避する自動ブレーキ機能などの先進安全装置が搭載されています。
またDOLPHINとSEALは、幼児の置き去りを検知する機能や、ペダル踏み間違い時加速制御装置も完備。
お子さまがいらっしゃる方や、普段運転をされない方でも安心して乗れるのが嬉しいですね。
実際、BYDの3車種は、自動車の安全性を評価するEuro NCAPにて最高評価を獲得しています。
安全性が高いと世界的にも認められているからこそ、BYDのEVは多くの方に選ばれているわけですね。
EVを選ぶ際のポイント
BYDのEVの強みは理解できましたが、実際にEVを選ぶとなれば、より一般的な観点も知っておきたいですよね。
そこでここからは、EVを選ぶ際に重要な3つのポイントを解説していきます!
車両価格と補助金の額
車両本体の価格と受けられる補助金の額は、やはり気になるポイントです。
近年はBYDをはじめ、お手頃な価格で購入できるEVが増えてきました。
しかし、欲しい車のタイプや求める性能次第では、購入費用が高くつく場合も依然としてあります。
欲しいEVの価格が予算内で収まるかどうかは、必ずチェックしておきたいですね。
そのうえで「ちょっと予算オーバーだな……」という場合には、補助金を活用するのがおすすめ!
BYDの各車種にも適用されるCEV補助金や、お住まいの自治体で申請できる補助金などもあり、EVの実際の購入費用は実売価格よりも低くなるケースがほとんどです。
ただし、車種ごとに受けられる補助金の額は異なるので、この点は入念にリサーチしておきましょう。
航続距離の長さ
EVを選ぶうえでは、航続距離のチェックも欠かせません。
航続距離、つまりどれだけ長く走行できるかは、EVの利便性に直結する部分です。
航続距離が長ければロングドライブも難なくこなせますし、充電も少ない頻度で済みます。
ドライブや普段使いでの快適さを求めるなら、今回ご紹介したSEALのような、航続距離の長いEVがおすすめです。
しかし、航続距離が長くなればそのぶん車両価格も高くなるものです。
「長い距離を運転することはない」「買い物のような日常的な用途で使えれば大丈夫」とお考えなら、航続距離はそれなりで低価格なEVを選ぶのがよいですね!
ボディタイプ
ご自身のライフスタイルに合ったEVを選びたいなら、ボディタイプにもこだわりたいところです。
たとえば「小回りの利くEVが欲しい」「駐車スペースの関係で大型のEVは厳しい」という場合は、DOLPHINのようなコンパクトカータイプが最適です。
反対に、快適さやパワフルさを優先したいのであれば、SEALのような4ドアセダンをおすすめします。
もし明確な用途が決まっていないのであれば、万能なSUVタイプを選んでみてはいかがでしょうか?
EVはSUVタイプが多く選択肢が豊富ですし、車高がありドライバーが視界を確保しやすいのも利点です。
今回解説した車種のなかではATTO3がSUVタイプにあたるので、気になる方はぜひ試乗へ行きましょう!
BYDのEVは総合的なコストパフォーマンスの高さで勝る!
いかがでしたでしょうか?
ガソリン車との比較、同じEV同士との比較を行った結果、DOLPHINとATTO3、そしてSEALは、いずれも価格以上の性能を誇るすばらしいEVであるとわかりました。
高性能で価格も抑えられたEVが欲しいのであれば、まずはBYDのEVを検討してみてはいかがでしょうか?
今回の比較で、BYDのEVについてもっと知りたくなった方は、ぜひBYD横浜中央店までいらしてください!
監修者情報
監修者:もっちー
東京都新宿区の株式会社ecloreにて、Webサイト編集長兼Webマーケティング事業部長を担当。
大手美容クリニックのマーケティング担当を経て参画し、現在は自社サイトである『Rank-Quest』の提供するSEOサービスを統括する。
今回試乗させていただいたディーラー様:BYD横浜中央店
所在地:神奈川県横浜市中区長者町1丁目4−14
電話番号:0120-045-089
営業時間:10:00~18:00(毎週火曜日、水曜日は定休日)
対応いただいた担当者様:岡田智美さん
また、今回紹介したATTO3の試乗レポートや、DOLPHINの試乗レポートとともに、SEALの試乗レポートも公開中ですので、ぜひ合わせてご覧ください!