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もっちー

【シミュレーション付】電気自動車(EV車)の維持費を紹介



電気自動車(EV車)の普及が進むなか、ガソリン車からの乗り換えの際、あるいは初めての自動車を電気自動車にしようか否か、悩まれている方も多いのではないでしょうか。

電気自動車はガソリン車と仕組みが異なるので、「維持費が高いのでは?」という不安もありますよね。


そこで本記事では、電気自動車の維持費について詳しく解説します。

ガソリン車との比較やシミュレーションも載せているので、参考にしてみてください。


目次


EVの維持費の内訳


それでは早速、電気自動車の維持費について、詳細を項目ごとに解説します。


なお、電気自動車の維持費は、走行に必要な費用と、保険・税金関連の費用の大きく2つに分けられます。

それぞれ順を追って説明するので、維持費の試算にお役立てください。

走行に関わる費用

まずは、電気自動車の走行で発生する、2つのコストを紹介します。

➀電気代

ガソリン車とは異なり、電気自動車の走行に際しては、電気の供給が欠かせません。


同じ走行距離で比較した場合、電気はガソリンよりも安価なエネルギーであるのをご存じでしょうか。

電気自動車の走行にかかる電気代を「電費」とよびますが、一般的な電気自動車の電費は100kmあたり490円程度です。

これは、年間1万kmを走行した場合でも4万9,000円程度と、既存のガソリン車と比較してかなりリーズナブルといえます。


なお、電力会社にもよりますが、電気代は夜間のほうが安く、日中と比べて1kWhあたり10円程度抑えられます。

②定期メンテナンス費用

安全なカーライフのためには、定期的なメンテナンスも欠かせません。

とはいっても、電気自動車は電気モーターを動力源とするため、ガソリン車のような消耗部品が少なく、フィルタ交換やエンジンオイル補充は必要ありません。


電気モーターの場合も定期的な潤滑油の補充が必要ですが、頻度はエンジンオイル交換の場合と比べて低くなります。

保険・税金関連の費用

電気代やメンテナンス費だけではなく、車検に際して必要な保険や税金関連の支出も忘れてはなりません。

ガソリン車と同様のものもあれば、税金面での優遇措置が講じられているものもあります。


項目ごとに必要な費用をしっかりと把握しておきましょう。

➀自賠責保険料

電気自動車の場合も自賠責保険への加入が義務付けられています。

なお、保険料はガソリン車と変わりありません。


保険料は、新車購入時に初回車検までの3年分を、以後は車検のタイミングで2年ごとに次回の車検時分までを一括で収める決まりです。


離島などにお住まいの場合、保険料が上下する場合があるので、購入前の確認をおすすめします。

②任意保険料

自賠責保険とは異なり、任意保険への加入は義務付けられているわけではありません。

しかし、自賠責保険だけでは、物損事故や同乗者へけがをさせてしまった場合の補償がなされないため、万が一の場合にそなえて任意保険へも加入しておきたいものです。


なお、民間の保険会社による任意保険の料金は、ガソリン車か電気自動車かという観点ではなく、車種やグレード、運転者の年齢や事故の有無などによって決定されます。

ただし、車両の価格はガソリン車よりも電気自動車のほうが高い傾向にあるので、それにともなって保険料も高くなりがちです。

③自動車重量税

自動車重量税とは、自動車の新規登録および自動車検査登録制度に際して、車体の重量等によって、課税額が定められている国税のことです。


自動車重量税は1年ごとに発生しますが、新規登録時か車検時に、車両の有効期間分を一括して支払わなければなりません。

つまり、2~3年分の金額を準備しておく必要があるという点に、留意してください。


なお、電気自動車は、燃費性能に優れた自動車に対して、自動車重量税を免税・軽減する、エコカー減税制度の対象です。

新車登録時の自動車重量税だけでなく、初回車検時の自動車重量税も免税となります。

さらに、2回目以降の車検についても軽減税率が適用され、1.5トン超2.0トン未満のクラスの自動車に課せられる税額は2万円です。

④自動車税

自動車に課せられる自動車税も維持経費に含まれます。


電気自動車は、ガソリン車と比べて自動車税を抑えられる場合があります。

自動車税は、1,000cc以下であれば、2万5,000円、1,500〜2,000ccで3万6,000円という具合で、総排気量によって支払うべき税額が変動する仕組みです。

くわえて、電気自動車は排気量がゼロであるため、もっとも安い年間2万5,000円が支払うべき自動車税です。


なお2023年8月現在、電気自動車はグリーン化特例により、減税措置が継続されています。

グリーン化特例は、電気自動車やプラグインハイブリッド車などの環境性能に優れた自動車を対象とし、性能に合わせて減税措置が講じられる特例です。


2026年3月31日まで3年間の延長が決定しており、特例に基づき、期間中は電気自動車の自動車税は6,500円となります。


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EV補助金と減免制度


ここまで、電気自動車の維持にかかる費用を項目ごとに紹介しましたが、国や自治体の優遇制度により、これらの費用を抑えられる場合があります。

ここからは、国と自治体が推進する補助金ならびに税金の減免制度を紹介します。

➀CEV補助金

CEV(クリーンエネルギー自動車導入促進)補助金は、電気自動車やハイブリッド車、燃料電池車などを対象とした、経済産業省が推進する補助金制度です。


電気自動車の場合は、最大85万円と、補助金制度のなかでも、もっとも手厚い補助を受けられる制度でもあります。


「センター補助金交付申請書」を提出のうえ、審査に通過すれば補助金が支払われます。

なお、申請者には対象車両の3〜4年間の保有が義務付けられている点には留意しておきましょう。

②自治体による支援

国だけでなく、地方自治体のなかにも、電気自動車に対する導入支援を行っているところがあります。


たとえば、東京都では、現在「ZEV(ゼブ)導入促進税制」を実施しています。

ZEV導入促進税制は、電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド車の自動車税の課税を5年間免除する制度です。

2025年度までに新規登録された自動車が対象です。


また愛知県でも同様に、電気自動車や燃料電池車、プラグインハイブリッド自動車を対象とした自動車税の課税免除措置を実施しています。

新車新規登録した年度の、月割分および翌年度からの5年分の自動車税を全額免除するという内容であり、電気自動車の所有を検討している方にとって朗報といえそうです。


なお、こちらは2025年3月31日までに新車新規登録を受けた電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド車が対象になります。


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電気自動車とガソリン車・HV車の比較


ここまでお読みいただき、「なんとなく電気自動車のほうがリーズナブルなのはわかったけど、数字での具体的な比較も見てみたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

続いては、電気自動車の維持費とガソリン車の維持費を比較します。


ガソリン車か電気自動車か迷われている、または乗り換えを検討されている場合、ぜひ維持費のシミュレーションとしてお役立てください。

➀電気自動車とガソリンの走行コストの違い

まずは電気自動車とガソリン車の電費と燃費の比較をご覧ください。


【ガソリン車との走行コストの違い(1万km走行時)】

必要なガソリン・電気

費用

電気自動車

1,538kWh

4万9,000円

ガソリン車

666リットル

11万3,220円

電気自動車で1万km走行するには、おおよそ1,538kWhの電力を要します。

電力会社や時間帯によっても異なりますが、1kWhの電気代を32円程度と仮定すると、1万km走行する場合の費用は約4万9,000円です。


一方、ガソリン車は1万km走るために、約666リットルのガソリンを消費します。

ガソリン1リットルあたりの料金を約170円とすると、1万km走るために必要な費用は11万3,220円となります。


このシミュレーションからもおわかりいただける通り、電気自動車の走行コストは、ガソリン車の1/2以下です。

②電気自動車とガソリン車の保険料・税金の違い

続いて、電気自動車とガソリン車の保険料・税金を比較します。


下記は電気自動車の年間維持費のシミュレーションです。

なお、各項目の金額はあくまでも一例であり、諸条件によって変動することをご理解ください。


【電気自動車の年間維持費】

1年目

2年目

3年目

自動車税

6,500円

6,500円

6,500円

自動車重量税

0円

0円

0円

自賠責保険

2万3,690円

0円

0円

登録印紙代

0円

0円

1,600円

任意保険

7万円

5万7,000円

5万円

車検基本料

0円

0円

4万600円

法定定期点検

2万円

2万円

0円

総額

12万190円

10万3,500円

11万8,700円

続いて、下記表にてガソリン車の年間維持費のシミュレーションを、年数ごとに記載します。


【ガソリン車の年間維持費】

1年目

2年目

3年目

自動車税

3万6,000円

​3万6,000円

3万6,000円

自動車重量税

4万9,200円

0円

0円

自賠責保険

2万3,690円

0円

0円

登録印紙代

​0円

0円

1,600円

任意保険

6万円

4万7,000円

4万2,000円

車検基本料

0円

0円

4万600円

オイル交換費用

1万円

1万円

1万円

法定定期点検

2万円

2万円

0円

総額

19万8,890円

11万3,000円

13万200円

年間維持費で比較した場合も、電気自動車のほうがガソリン車よりもコストを抑えられる結果となりました。

先述したように、電気自動車はメンテナンスの費用や頻度が低いうえ、税金面での優遇措置を受けられる場合があるので、結果として年間の維持費も抑えられるのです。

③電気自動車とガソリン車の年間のトータル維持費の違い

走行コストと、保険料や税金もあわせたトータルコストで見てみた場合も、電気自動車の安さに軍配が上がります。


電気自動車の年間のトータルコストは10万〜12万円程度である一方、ガソリン車は11万〜20万円程度です。

その差は実に年間1万〜8万円ほどであり、数年間自動車を所有することを前提とすると、トータルコストの違いは小さくないものとなります。


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電気自動車とHV車の走行コストの比較


電気自動車とハイブリッド車のコストの違いも押さえておきたいところです。

ハイブリッド車は、ガソリンエンジンと電気モーターのように、異なる2つの動力源で動く自動車を指します。

電気自動車と同様に、税金面での優遇措置の対象となるケースも多い自動車です。


ハイブリッド車はガソリン車よりも燃費がよく、1リットルあたり25km程度走行することが可能です。

それでも、1万km走行するのに必要な費用で比較すると、電気自動車が4万9,000円程度である一方で、ハイブリッド車は6万8,000円となります。


走行コストをハイブリッド車と比較した場合でも、電気自動車のほうが費用を抑えられるのがわかります。


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EVを導入する初期費用


電気自動車の購入に際して忘れてはならないのが初期費用です。

ガソリン車を購入する際とは勝手が異なる箇所があるので、しっかりと押さえておきましょう。

➀車体購入費

電気自動車の車体価格は、ガソリン車と比較しておおむね高額です。

国産メーカーの場合で300万~600万円程度、外車の場合では700万円前後となります。


国や地方自治体が講じる優遇制度を利用しつつ、購入費をできるだけ抑えたいところですね。

②充電ポート設置にかかる費用

電気自動車の購入に際して、ガソリン車と勝手が大きく異なる点が、自宅に充電ポートを設置する必要があることです。


電気自動車は、街中に設置されている充電ポートでも充電できます。

ただし、ガソリンの給油とは異なり、急速充電の場合でも15~30分程度の時間を要します。

急速充電ではない普通充電方式では、フル充電までチャージするには数時間を要するので、自宅に充電ポートを設置のうえ、車両を使わない夜間に充電しておく工夫が必要です。


充電ポートの設置には80万~100万円程度の工費を要するので、初期費用としては決して小さな額ではありません。

国や地方自治体から補助金が支給される場合があるので、これらを積極的に利用しましょう。


また、どうしても費用の捻出が難しい場合は、車体に付属している充電ケーブルを用いて、家庭用コンセントから直接充電する方法もあります。


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電気自動車はガソリン車よりも走行コストや維持費が安い!


いかがでしたでしょうか。

本記事では、電気自動車の維持費に焦点をあてて、ガソリン車と比較しながら解説を行いました。


電気自動車はガソリン車と比較して走行に必要なコストが安く、また、メンテナンスの費用や頻度も少なくて済むというのも利点です。

さらに税金面での優遇措置や補助金制度を利用できるため、トータルの維持費がガソリン車より安く抑えられます。


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